ニジエビス@奄美大島・赤崎
トガリエビスには何度か会ってるけど、このニジエビスには初めて会いました。
加計呂麻島でのダイビングは、前にも書いたけれど本島でもある奄美大島周辺で潜ることが多いようです。加計呂麻島周辺にもポイントはあるけれど、やはり至近であることとポイント数の多さから本島周辺まで出向くことが多いのでしょう。
私は本屋に立ち寄る機会があったら購入しようと、書評などで気になった本は携帯電話のメモ帳に記録を残しています。そのリストの中の一冊に島尾敏雄の『死の棘』がありました。
その島尾敏雄が住んでいたのが加計呂麻島だったそうです。
本屋でブラブラといろんな本を手にとってみては、少しでも興味が向いた本をまとめて購入してます。しかし、この島尾敏雄の死の棘がなかなか見つからず、今までメモから消えることなく残ったままだったのですが、加計呂麻島に居たってのがとても興味深く、とうとうAmazonで注文してしまったのでした。
しかし、読破するのは辛かったぁ~。
自分の浮気がバレ、その浮気が原因で奥さんがノイローゼになるんだけど、その奥さんに責め立てられるたびに自殺しようとしたり、あげくには自分も発狂(のふり)したり、そんな描写がこれでもかこれでもか、と延々と続くのです。
正直、途中で捨てちゃおうかと思ったくらいなんだけど、加計呂麻島の人々に悪いような気がして読了しました。途中、何カ所か吹っ飛ばしたけど。
なんでも連載ものだったらしいけど、この作品が出来るのに十六年ほどかかったそうな。
Wikipediaによれば、この物語は自叙伝的なものらしいけど、十六年もの間(もしかしたらもっとかもしれないし、数年だったかもしれない)、こんな暮らしを続けていたのかしら? 私だったら間違いなく心中してるだろうと思う。
まぁ、何にしても暗い作品でした。こんなかたちの夫婦愛ってのもあるのかもしれんけど、私はこの作品、お薦めはしません。
加計呂麻島のあのノンビリとした島の雰囲気と人々を思うと、この作品とのギャップはどうにも噛み合わんです。