毎朝の通勤で、私は新宿駅の西口から乗り換えるのだけれど、ちょうど新宿駅を横断するようなカタチで西口から東口方面へと行かねばならない。その途中には総武線、山手線ほかいくつかのホームがあるから、人の波はそれぞれのホームへと流れていく。当然、その人の波には何の秩序も法則も無いわけで、川に例えるなら濁流と渦が渾然一体となったようなものだ。
毎朝、この濁流を横切るのが嫌い。前を向いて前方から来る人がどっちに行こうとしてるのかを観察しながら歩くのだけれど、それが読めない。
しかしある日気が付いた。私が前から来る人を凝視してるから、その人物は私が避けてくれるだろうと私を無視して歩いてくるのだということに。以来、私は相手の顔を見ずに足元だけ見て歩くことにした。少し人混みの中を歩くのが楽になった。
今朝、たまたま私の前方を、これまた私が進む同じ方向に、大股で、肩を怒らせて歩く、およそ朝の通勤時間帯には似つかわしくない御仁がいた。彼の後ろにピッタリと着いて歩いたら、これがまたと~っても楽なの! 前方から足早に来る人々はみんな彼を避けて行くから私も彼の後ろでスイスイ歩くことが出来た。
「てめえ、何で俺の後をつけて来やがる!」
と怒鳴られる前に、私が乗り換える電車のホームに到着できた。ヨカッタ、良かった! 楽に歩けたのは助かったけれど、朝っぱらから因縁着けられてはたまらん。
ギンガメアジのトルネード@シパダン。
右回りする奴に左回りする奴もいて、まったく秩序が無いのになんでコヤツらはぶつかったりしないのだろうか不思議だ。
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