闇がたり、というのがあるそうな。
なんでも盗賊たちが互いに連絡を取り合うのに使った話し方だそうで、六尺四方(180㎝四方ってことですな)にしか声が届かないのだそうな。
確かにヒソヒソ話しなんてのは、そのヒソヒソしてる姿が怪しいから周囲の人間は「なにをよからぬことを話してるのか」と耳をそばだてる。結局、ヒソヒソ話しても内容が聞こえちゃったりする。耳の遠いじっちゃんやばっちゃんなんかは本人に都合の悪いことは少々の大声で話しても聞こえないくせに小さな声で悪口言ったりすると聞こえちゃったりするものだ。 

そんな他の人間に聞こえると都合の悪い話しは、この闇かたりが出来ると非常に便利かもしれん。 

furisodeebi

柏島で会ったこのフリソデエビのペア、大きなヒトデの足(人手だから手か?)を、ヨッコラセ、ドッコイショとばかり、1㍍ほども巣穴に引きずっていった。その2匹の呼吸の素晴らしいこと! 片方がズルズルと落ちそうになると、もう一匹がそっちに寄ってバランスを合わせて持ち上げていくのだ。
ニンゲンの夫婦だってこんな見事な芸当は出来ん。 ン? 我が家だけか? そんなことは無いと思うゾ。夫婦二人三脚なんて言うけど、実際に運動会でお父さんお母さんペアでの二人三脚競争やってみたら良いのだ。転ばずにゴール出来るペアなんてほとんどいないと思う。(片親の子供もいるからこんな競技を計画してはいけません)

この2匹、まさに彼らだけにしか通じない闇がたりで話しかけながら作業してたとしか思えんような見事な連係プレーだった。これを絆っていうんだろうな。海底で彼らの作業を観ていて、なんかちょっと羨ましく感じたのだった。