私が子供のころに育った土地(練馬)には森があって川も流れていて、カブトムシやクワガタはたくさん捕まえられたし、川ではザリガニやメダカを捕ることも出来た。白蛇ですら何度か見かけたし、フクロウが飛んで来たりもしたけれど、さすがにウサギの姿を見ることはなかった。

gokayama


♪ ウサギ追いしかの山 コブナ釣りしかの川 ♪ と歌でも歌われているけど、いくら映画 『Always三丁目の夕陽』 みたいな時代であっても所詮は東京。当時わたしが暮らしていた土地では、ウサギやシカが庭先に現れるようなことはなかった。

上の写真は先々週に風の盆を見に行った際に、フラッと立ち寄った富山県は五箇山。yasuke
こんな茅葺き屋根の家に住むのは、特にこんな山奥の集落ではとても大変だろうと思う。
中に入れさせて戴いた古民家にはエアコンなんて無く、扇風機がカラカラ音をたてて回っていた。囲炉裏があったけど、冬になればその寒さはかなり堪えることだろうとも思う。
でも、こんな素敵な場所で暮らせるのは、人によっては幸せなことだろう。

都会では日々仕事に追われ、雑踏の中を人混みを掻き分けて歩き、アスファルトとコンクリで固められた大地は夏の太陽熱を含んでサウナとなり、豪雨となれば土のない大地は雨水をさばききれずに道路が河と化す。
夏ともなれば蝉も鳴くし蝶々も飛ぶけど、彼らが好んでこの地に来たのではないことは自明だ。

五箇山。こんな日本の原風景、いつまで残るだろうか。

そうれはそうと………。
最近、我が家の近所でタヌキが出没するのだ。愚息1号が「家の前にタヌキがいた!」と言ったのが数ヶ月前。「ンなことないだろ。お前、メタボのネコをタヌキと見間違えたんだ」とその時わたしは言ったのだけれど、先週、深夜帰宅となりタクシーで帰った際に目撃した。
まるまると太った立派なタヌキだった。
残飯漁っているうちに、こんな都会まで来てしまったのだろうと思う。どこの家に居候してるのか? まさか我が家じゃあるまいな。