ojizousan


何度も書いているので「またかよ!」と言われそうですが、学生時代にオートバイで日本をグルグル走り回っていました。総走行距離は10万㎞近くになります。つごう日本を約3周回ったことになりますが、実際は南北にジグザグに走ってみたり、ある時はひたすら南を目指し、友人宅にバイクを預けて船で八重山諸島に渡ったこともありました。
その当時ハイライト(煙草です)が75円、ユースホステルが1泊2食で1000円ほどでした。私のその頃の旅は見事にビンボー旅だったので、ユースホステルの利用はいよいよ洗濯が必要になったときか荒天の時だけで、あとは野宿でした。

そんなひとり旅ですから3日くらい誰とも会話無し…なんてこともザラでした。
そんな時はさすがに人恋しくなるんですね。わざわざ誰かが野宿していそうなキャンプ地や駅を探して向かい、テント張ってる人やホームに寝袋敷いてる人がいれば、その人のそばで私も野宿の準備に取りかかるのです。
ところがお互いに目的は一緒でも、お互いがどのような輩かわからない。素知らぬ振りして互いの観察をするわけです。その間およそ数十秒。「コイツは大丈夫そうだ」と思った方が先に挨拶をします。
まぁ私の場合その時は、その日の寝床を確保する以外にとにかく人と会話をすることが目的でもあるので、だいたい私の方が先に挨拶していました。

互いにこれから何処に向かおうとしているかとか、今まで通ってきた場所の情報交換してるうちに意気投合して「じゃあ、明日は連(つる)んで走ろうか!」ってな事になることも多かったです。

随分色んな人と会いました。ひとり旅だし薄汚れてるので当然オトコと思い込んで話していたら女だった…なんてこともありましたし、白いギター貰えそうな(知ってる人、少ないだろうなぁ)奇人・変人もいました。話すうちにめちゃくちゃ感化された人もいました。
そんな人たちの中にはしばらく互いに連絡取り合っていた人も何人かいたのですが、今ではみな音信不通になってしまいました。
なんだかとても大切なものを無くしてしまった気分です。実際にそうなんだと思います。

出会いのない旅は、旅ではないと思います。
ただ景色を見て回るだけなら旅行番組見てれば事足ります。
旅の醍醐味はやはり人との出会いにあると思います。一期一会で良いのです。


タイトルに「一期一会」で『フォレストガンプ』とはあまりに短絡的ではあり文脈との繋がりも希薄ではありますが、これを記すあいだじゅう私の頭の中をこのメロディが流れていたので埋め込むことにしました。良い映画でしたよね。そして良い曲ですよね。
まぁ良く言われてる事ではありますが、「旅は人生の縮図だ」ってことでご容赦 m(_ _)m