少々巷で評判になっていてもドラマはまず見ることがないのだけれど、NHKの『坂の上の雲』は大好きな司馬遼太郎原作作品(まだ読破してないけど^^;)とあって毎回見ている。(3年先まで見続けられるかなぁ)

そんな中、我が家のかみさんと愚息1号がTBSの『JIN-仁-』が面白いと言い出し、チャンネル争いに発展しそうな雰囲気だった。2対1では私の方が分が悪い。
ところが運良く、たまたま『JIN-仁-』は途中から観ることになってしまったので、知人から録画したDVDを拝借して観ることになり、我が家のチャンネル争奪バトルは回避されたのだった。

で、昨夜、遅ればせながら『JIN-仁-』の最終回を焼酎のオンザロック片手に観終えたのだけど、最低でしたね。
報道によればかなりの高視聴率だったらしいけど、「ホンマかいな?」の作品だった。

『坂の上の雲』は、あのまま映画化しても遜色のない出来栄えで、脚本も映像もキャストも申し分なく、NHKでなきゃ創れないようなドラマだ。
一方『JIN-仁-』は、思わず「これがドラマのTBS作品?」と疑うような内容だった。こんな学芸会みたいなのが多いからドラマは見なかったんだけど、これでまた私はテレビから遠退きます。 

辻褄が合わない箇所がいくつかあったのは、まぁ原作が漫画(私の好きな村上もとか作品)だから許すにしても、気に入ったのはオープニングの映像処理と中谷美紀の演技、そしてミーシャが歌う主題歌『逢いたくていま』くらいだった。

大体、あの終わり方は無いでしょう。ひょっとして、近々続編を映画化ですか?  まさかもう完成していたりして。
美味しい部分をチラチラ見せておいて、肝心要の部分は「お金を払わないと見せません!」なんてやったら、今後ますますTBSのドラマを見る人が少なくなると思うんだけど。

まぁ、それはそれで企業の一つの事業戦略として「お好きにしなさいよ、どうせアタシャ観やしないから」で済むのだけれど、わたしはドラマの中で再三語られてきたセリフにも引っかかってしまった。

「神は乗り越えられる試練しか与えない」

本当だろうか? 
インドネシアやカンボジア、ネパールやバングラデシュなどの極貧地帯には、今にも死にそうな子どもたちがいっぱいいるのに、彼らにそんな事を言えるだろうか?

村上もとかの漫画中でも同じ台詞が出てくるのかなぁ?
私にはなんとも救い難い平和ボケの台詞としか思えないんだけど。