とある小さな会社に飛び込み営業をした時のこと。
もうずっと昔のことだけれど、その時、担当者と名刺交換して懸命に営業トークをしていたら、衝立の向こうからサンダル突っ掛けたお爺さんが出てきて、
「アンタ、○○さんかい?」と私の名前を言った。
この会社を訪問したのも初めてだし、当然そのお爺さんとも面識はなかったから、わたしが「はい、そうですけど…」と戸惑っていると、
「○○さんの若い頃そのままだ!」 と、そのお爺さんも驚いていた。
声や話し方が似てると感じ出てきたら、顔までもが私の父の若い頃にそっくりだという。
そのご老人はその会社の社長さんで、かつて父と一緒の職場で働いていた事があったのだそうだ。
しばし二人して驚嘆しあっていた。
そんな事を、この本を読みながら思い出した。
物語は血の繋がらない兄と弟のはなし。
血の繋がらない兄の方が今は亡き父親似で、血の繋がる弟は少しも父に似ていない(母は昔のお父さんそっくりだ、と言うのだが)。
ひょんな事から弟が、父のものらしき遺言を見つける。
しかもそれは、どうも自分が知る父とは別人のもののようだ。
弟は自分の本当の親が他にいるのではないかと探索し始める。
「ラスト100ページは涙無しでは読めない」という書評につられて買ってしまったけれど、“涙無し”というよりは、爽やかな余韻が残った。
子どもの頃、いつも「お母さんにそっくりね」と言われていた私は、大人になるにつれ親父にそっくりになってきたようだ。
私には、両親二人の血が混じっている事は間違いないな、きっと。
もうずっと昔のことだけれど、その時、担当者と名刺交換して懸命に営業トークをしていたら、衝立の向こうからサンダル突っ掛けたお爺さんが出てきて、
「アンタ、○○さんかい?」と私の名前を言った。
この会社を訪問したのも初めてだし、当然そのお爺さんとも面識はなかったから、わたしが「はい、そうですけど…」と戸惑っていると、
「○○さんの若い頃そのままだ!」 と、そのお爺さんも驚いていた。
声や話し方が似てると感じ出てきたら、顔までもが私の父の若い頃にそっくりだという。
そのご老人はその会社の社長さんで、かつて父と一緒の職場で働いていた事があったのだそうだ。
しばし二人して驚嘆しあっていた。
そんな事を、この本を読みながら思い出した。
物語は血の繋がらない兄と弟のはなし。
血の繋がらない兄の方が今は亡き父親似で、血の繋がる弟は少しも父に似ていない(母は昔のお父さんそっくりだ、と言うのだが)。
ひょんな事から弟が、父のものらしき遺言を見つける。
しかもそれは、どうも自分が知る父とは別人のもののようだ。
弟は自分の本当の親が他にいるのではないかと探索し始める。
「ラスト100ページは涙無しでは読めない」という書評につられて買ってしまったけれど、“涙無し”というよりは、爽やかな余韻が残った。
子どもの頃、いつも「お母さんにそっくりね」と言われていた私は、大人になるにつれ親父にそっくりになってきたようだ。
私には、両親二人の血が混じっている事は間違いないな、きっと。