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トゲトサカテッポウエビ@オランゴ島・サンタロッサ

フィルムカメラの一眼レフで水中写真を撮っている人と最後に会ったのは13年前、マジュロでだった。撮影直後に自分の作品を確認することも出来ず、しかも最大36カットしか撮れない。
その当時すでにデジカメは普及していて、その時に会った水中写真家・鍵井靖章さんも既にデジカメ使用していた。
確かにデジカメみたいにパシャパシャとシャッター切りまくるわけにもいかず、一回のシャッターに神経集中する一発勝負的なところが面白いとは思うけど、アタシなんか一つの被写体30カットくらい撮ってまともなのが2~3カットほどしかないから、ぜ~ったいに使うことは出来ない。

そんな不便なフィルムカメラなのに、なんでも最近、そのフィルムカメラ的なスマホ・アプリが人気らしい。まず撮った写真をその場で確認することが出来ない。24カット撮らないとダメらしい。しかも24カット撮り終えても直ぐに画像を見られるわけでなく、3日待たないとダメらしい。現像に出してるってことなんだろうね。

こんな面倒なアプリが人気になる理由は、フィルム撮影のような深みが出ることらしいけど、きっと利用者が気に入っているのはそうではなくて〝その場で確認出来ない〟ってことなんじゃないかね? 今のご時世、この何でも直ぐに…って風潮は、短絡的過ぎるというかなんというか、現代人にとって疲れるんじゃなかろうか? タネを植えて芽が出るの待つような、そんなゆとりというかのんびりさも時には必要だと思うのだ。