タカラガイの独り言

ちょっとした出来事やダイビングや旅のことなど徒然に。

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ミスジリュウキュウスズメダイ@奄美大島・呑ノ浦(のみのうら)

一眼レフカメラを使いだしたのは大学生のころで、当時はニコンのFシリーズがカメラ・ブームを牽引していた。大きく重いニコンに対抗して、オリンパスが軽く小さな一眼レフで〝ポケットに入る一眼レフ〟を謳い文句にOMシリーズを発表し参戦してきた。当時、山に傾倒し始めていた私は、その小型一眼レフ・OM1が欲しくて堪らずバイトの量を増やした。
ようやっと購入できる程度の資金が溜まったころ、OM2が近々発売されるという。発売を待った。入手した頃には就職活動が始まっていた。
以来20年近く使い続け、コンパクト・デジタルカメラに移行し、2010年ついにデジタル一眼レフを購入した。
フィルムカメラの頃は、ワンショットシャッター切るにも「ここぞ!」という一瞬に気を張り詰めていたけど、デジタルになってからはパシャパシャとやたらシャッター切ってから良いカットを探してダメなものは消去する方法になった。しかし、これはやっぱりダメだ。最近はアングルや撮り方などを模索しながらシャッター切るようにしている。それでもあの、フィルムカメラ時代の撮影における緊張感は得ることが出来ない。




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トゲトサカテッポウエビ@オランゴ島・サンタロッサ

フィルムカメラの一眼レフで水中写真を撮っている人と最後に会ったのは13年前、マジュロでだった。撮影直後に自分の作品を確認することも出来ず、しかも最大36カットしか撮れない。
その当時すでにデジカメは普及していて、その時に会った水中写真家・鍵井靖章さんも既にデジカメ使用していた。
確かにデジカメみたいにパシャパシャとシャッター切りまくるわけにもいかず、一回のシャッターに神経集中する一発勝負的なところが面白いとは思うけど、アタシなんか一つの被写体30カットくらい撮ってまともなのが2~3カットほどしかないから、ぜ~ったいに使うことは出来ない。

そんな不便なフィルムカメラなのに、なんでも最近、そのフィルムカメラ的なスマホ・アプリが人気らしい。まず撮った写真をその場で確認することが出来ない。24カット撮らないとダメらしい。しかも24カット撮り終えても直ぐに画像を見られるわけでなく、3日待たないとダメらしい。現像に出してるってことなんだろうね。

こんな面倒なアプリが人気になる理由は、フィルム撮影のような深みが出ることらしいけど、きっと利用者が気に入っているのはそうではなくて〝その場で確認出来ない〟ってことなんじゃないかね? 今のご時世、この何でも直ぐに…って風潮は、短絡的過ぎるというかなんというか、現代人にとって疲れるんじゃなかろうか? タネを植えて芽が出るの待つような、そんなゆとりというかのんびりさも時には必要だと思うのだ。

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