ボラ、スズキ、ブリなど成長に伴って呼び名が変わる魚がいます。いわゆる出世魚、ってやつですね。
ボラはハク→オボッコ(イナッコ)→スバシリ→イナ→ボラ→トドと呼び名が変わります。“とどのつまり”という言葉はここから生まれたと記憶します。これ以上にならない、っていう意味ですね。
ブリも成長に伴い呼び名が変わるのですが、更に地方によっても呼び方が異なります。

私が想像するにもともと別物の魚と思い名前が異なっていたけど、実は同じ魚だった…って事が判明してこんな事になってしまったのではないでしょうか。
ヒラ、係長、部長、社長、そして会長。“カイチョーのつまり”って言葉が出来てもよさそうですが、その後に“天下り”なんてのもあるから、人間界では使用できないんでしょう。だいたい天下りなんて普通は有り得ません。人間の世界だけですね。

さて、この季節。夏の食材といえばけっこうありますが、無性にシンコ(コハダの子供)が食べたくなりました。

sinko_sinko


寿司ネタとしては光り物(秋刀魚、鯵、鯖、鰯など)が好きなのですが、中でもこのシンコは大好物です。出始めの頃は身の大きさが2cmほどなので、仕込みの大変さからも本マグロの中トロよりも高くて手が出ませんが、7月も過ぎればボチボチ庶民でも手の出る値段に落ち着いてきます。


hamo_hamo

そして関西方面で夏の食材といえばこの鱧(ハモ)でしょう。
私は鱧はやっぱりお吸い物が一番だと思うのですが、板さんのお薦めで梅肉と塩とで食べ比べてみました。関東人としてはヤッパ塩かなぁ・・・。

まだまだ猛暑は続きそうですが、ちょっと目でも舌でも夏を忘れさせていただきました。
食の世界は日本が間違いなく世界一です!