この方に初めてお会いしたのは8年前。ボラカイ島だった。人との出会いは初めが肝心というけど、この方との出会いは、なかなか感動的だった。ダイビングを始めてすでに100本以上は潜っていたと思うけど、このお方に会うのはその時が初めてで、「このあたりにいるから」と教えられ、岩礁を舐めるように探していたら突然目の前に現れたのだった。正直、ビックリした。

oiran

オイランヨウジウオ@カパライ・ドラゴンウォール(だったと思う)。

その感動的な出会いが脳裏に刷り込まれたようで、以来、この方に会うとドキドキしちゃったりする。だから人間の出会いも感動が必要なんだと思う。
しかし、出会いが感動的だった女性は数十年前から知らぬ間にいっつも側に居るようになってて、今ではドッキドキどころか、その存在さえも気づかぬ事があるほどなのだが何故か? ときどきドキドキすることもあるけど、それはワケありの時であって、そんな時は側に来られるともっとドッキン、ドッキンになってしまうのだが、その理由は出会いとはまるで関係の無い次元であるワケで。
ニンゲンの出会いは感動的でも時の流れでそうなっちゃうのか? このお方とは未だにドッキドキの関係を保っているのだが。

ボラカイ島以降、何度かお目にかかったけれど、大抵ペアでいた。時には4~6匹で群れてることもあった。
ボラカイでも単独だったけれど、この時も一匹だけヒョロリ、ヒョロリと寂しげに泳いでいた。
「ドッキドキの連れを早く見つけろヨ~!」と思わず声を掛けたくなるけど、最近は独身貴族も良さげだなぁ、と感じるタカラガイなのだった。