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慣れ
ニセアカホシカクレエビ on イバラカンザシ@屋久島・タンク下
普通だったら少~し近づいただけでもピャッ!と隠れてしまうイバラカンザシが、身を隠すどころかニセアカホシカクレエビに乗られたまま鰓冠(さいかん=エラみたいなものらしい)を閉じずに満開状体です。
いっつもニセアカホシカクレエビに乗られているので慣れてしまったんでしょうか? それにしてもしかし……。チョンマゲ付けてるつもりでもあるまいし、頭の上にエビが乗っていたらウザったいと思うんだけどなぁ。
ハゼと共生するテッポウエビみたいに、今にイバラカンザシとエビの共生があちこちで観られるようになるのかもしれないな。
アタシはいまだにかみさんの小言には免疫出来てませんが。
トリプル・カンザシ

例年、海の日にはどこかに潜りに行ってるので今年も…と思っていたのだけど、何処に行くかは年が明けても決まっていなかった。
いつもならアタシの意志など無視して、とっくに予約先行してるカミさんも何も言ってこない(これ、昨年レベルの話しね)。カミさんは、いっつも1年くらい前には既に行き先を決めてるはずなのだ。しかし今回だけは決めかねているようだった。
そんな矢先、というか昨年の秋なのだけれど、とある会社の社長さんから「タカラガイさん、来年の7月16日から京都に行かない?」と誘われた。京都の祇園祭りに行こうというのだ。ナント!お茶屋さんにお連れして戴けるというのだった。お茶屋さんで楽しんだあとに祇園祭を舞妓さん芸妓さんと一緒に観に行こうという、私にとっては全て初体験、こんなチャンスは間違いなく二度と無い話しだったのだ。
さてどうしたものか? ダイビングを取るか初体験のお茶屋さん遊びを取るか? 男だったら普通、間違いなく後者を取るだろう。
しかし、欲張りなアタシはその両方を選択したのだった!

さぁ、それからが大変。カミさん説得し日程を海の日前週に無理矢理固定し、ダイビングの目的地も屋久島に決定。それから航空券の手配をし、ショップを探して予約をし、宿を見つけ予約を入れ……。
仕事の段取りもこれまた全て前倒し。ドタバタしながら7月11日早朝に屋久島へ飛び週明けに出社。再び大騒ぎで業務を終え(中途半端!)、その日の午後に京都へと向かったのだった。
屋久島ではもともとダイバーが少ない海で、カメラを持ったダイバーが他にいないのを良いことに被写体独占し、京都ではほろ酔い加減で芸妓さん舞妓さんと夜の祇園の街に繰り出し、ガイジンさんや観光客の羨望のカメラフラッシュ(レンズが向いてるのはアタシの方じゃないけど)を浴びながら祇園祭りを楽しんだのだった。
いつかきっとこのしっぺ返しがくるに違いない。

以前に書いた雪駄を買った理由が実はコレ。浴衣は母が作ってくれたものがあったので、それを持参した。「せっかく芸妓さん舞妓さんとデートするというのに洋服では野暮ってモンでしょ!」という、先の社長さんのお言葉に従ったのだ。
アッ! そうそう。説明する必要もないだろうけどタイトルはカンザシヤドカリとイバラカンザシと舞妓さんの簪をかけたものね。
写真の舞妓さんは17歳、芸妓さんは22歳だそうな。海中写真は屋久島・タンク下。山鉾の写真は京都・新町通り。
アザミとイバラカンザシ

先月、宮城県の里山に踏み行った際に見つけたアザミ。私の好きな、女性的なナデシコの花とは対照的に、コチラは男性的というか攻撃的だ。
実際、うかつに触るとトゲが刺さる。刺さると痛みは激痛と言うほどのものでもないが、いつまでもシクシクした痛みが残るから、この花、嫌いだ。別名・刺草とも言うらしい。名前的にはこちらの方が相応しいと思うぞ。
この花見つけたときにフト何かが頭の隅を横切ったのだけれど、それが何だか思い出せなかった。そしたら昨日、たまたま自宅PCのスクリーンセーバーが作動し、音楽聞きながら出てくる画像を何とはなしに見ていたらそれが出てきた。
これだった。

イバラカンザシ。
こちらは触ろうとしても触れない。ちょっとでも近づくとピョッ、と引っ込んでしまう。だから刺されることはまず無いのだけれど、棘(イバラ)カンザシとはこれ如何に?
アザミの別名・刺草同様に、こっちも英名のクリスマスツリーワームの方が名前的には相応しいと思うのだが。
あぜ道イバラ道

本当はもう少し寄って撮りたいのですが、彼らはそばに近づくとピャッ!と中に隠れてしまうのです。とってもシャイで困ります。
このイバラカンザシは英語ではクリスマスツリー・ワームと言います。ワームというし、ピャッ!と隠れてしまうことからも、彼らが植物ではなく生物で、しかもワーム=ミミズやゴカイの仲間だと分かります。確かに所属はケヤリムシ目カンザシゴカイ科です。ゴカイの仲間なんですね。
かたち格好からすれば、クリスマツリー・ワームと名付けた外人さんの方が、イバラカンザシと命名した日本人よりセンス良いと思うのですが。なんで、これがイバラなのか? 私だったらせめて“アザミカンザシ”なんて名前にするけどなぁ。触ったこと無いけど、けっこうイガイガしてるのかもしれません。そんな風には見えないけど。
もしも彼らを採取する事が出来て、彼女に「ホラ、海のかんざしだよ」なんてプレゼントしても、ミミズやゴカイの仲間だと知れたら一発でふられるでしょうな。
ところで先日、東北地方の海の中がとても綺麗になったと聞きました。
あの大震災の際の大津波がヘドロを海底から陸地に運び出したからだそうです。海はとても綺麗になり、魚もいっぱい戻ってきてるけど、船が無い漁師さんもいて漁に出られないし、漁港が完全に機能して無く、そこに加えて放射能汚染の風評被害も出て、かの地の漁業関係者は地団駄を踏んでいるそうです。
何とかならんものかと思うのですが、私にはどうしようもない。どうしようもないのがどうにも歯がゆい。悔しいです。
イバラ道は困ります。はやくアザミ咲く道、せめてあぜ道になってくれれば…と思います。