Wikipediaによれば、パプアニューギニアには数千もの独立した部族があって、それらはどれも100人以下の部族らしい。
そんな部族間の対立も多々あったようで、それ故にマッドマンのような見るからに恐ろしげなマスクも多く、土産物屋には種々多様なマスクが何処のお店でも置いてあった。他の部族に対抗するためだろうと思うけど、その真意ほどを私は知らない。

ダイビング最終日。翌日のフライトに合わせてその日は午前中2本のみ。ならば、ってことで午後は近くのスカルケイブ(頭骸骨洞窟)へ散策に行ってきた。

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小舟で10分ほど走り上陸し、歩くこと5分ほどで鍾乳洞のような洞窟に到着。ライトを当てるとキラキラ輝く鍾乳石の元に無数の骸骨があった。
ガイドさんの英語説明が半分ほどしか理解できなかったんだけど、これらは人食い部族のいわば戦利品らしい。頭蓋骨の多くが頭頂部に穴が空いていたので、鈍器で殴り殺していたんだと思う。
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反対側の洞窟にもたくさん骸骨があって、それらは年代別に分けられていた。

パプアニューギニアへの渡航前に、この地でかつてあった戦争の手記を読んでいたので、心の中でその戦没者と重なってしまって辛かった。
数万人もの日本人兵士がここに送り込まれ、生還出来たのはわずか200人ほどだったらしい。戦没者のほとんどが餓死かマラリアにやられての死で、戦闘での死者は数えるほどしかいなかったという。
そんな過去を知った上で、この洞窟に入るのはキツい。山深いジャングルの中には、まだ発見されていない戦没者の亡骸が多数あるのだ。

そんなかつては人をも食べていたこの界隈の部族だけれど、子供たちは純真でとても人懐っこかった。暮らしぶりを覗かせてもらったけど、何も無い家でおばあちゃんと楽しそうに話してる姿も見かけた。とっても貧しい生活なのに、あの明るさはどこから生まれてくるんだろう。
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