過日、数人の大学生および大学卒業したばかりの若者と話す機会があった。
その彼ら彼女らに対する私の共通した感想は、とにかく皆、幼いこと。とっくに成人した大人とは、とても感じられなかった。
その彼らの幼さは、いった何故に、何に起因するのか私になりに考えてみた。その彼らに一様に共通していたことは大学生時代での経験、体験があまりに少ない事だった。
アルバイトに明け暮れてたというから「バイトはどんな仕事を経験したの?」と聞いたら、「居酒屋です!」。他には?と聞き返すと、「ずっと同じ居酒屋で4年も頑張ってきました!」と自慢げに答えた。
なんとももったいないことを。学生時代だからこそ、アルバイトだからこそ色んな仕事を経験できるというのに。

私は学生時代、ゴルフ練習場のボール集め&ボール洗い、ビルの解体作業、深夜にデパートのマネキンの搬出・搬入、肉屋に酒屋、スナックに長距離便トラックの相乗りから果てはユースホステルのヘルパーと、色んなバイトを経験した。
それらは今の自分にとってとても貴重な経験だったし、げんに今の仕事にも大いに一助となっている。

時間とお金はいかに有効に使うかだ。無駄金使いも、時間を無為に過ごすことも、私にはバカ者のやることとしか思えない。

isigakidai

イシガキダイ@柏島。
その昔、私がまだ中学生の時。友人のオヤジさんが磯釣りが好きで何度か連れてってくれた。伯父に貰った古い磯竿(これがもの凄く重くて中学生の私には扱いきれなかった)を使い、私も石鯛狙って伊豆の磯に立った。餌であるトコブシやカニはとても高くて中学生のお小遣いでは購入出来ないから、多摩川へ行ってザリガニを一生懸命捕まえて餌にした。
結局、石鯛もイシガキダイも釣れなかったけれど、ブダイやタカノハダイを釣り上げた。あの時の感動、心臓の高鳴りは今でも思い返すことが出来る。
そして釣り以外でも登山やオートバイでの日本一周など、今も私の脳裏に焼き付く想い出は数多い。

4年間同じバイトを続けた学生も、運動に打ち込んでいた学生も、彼らにしてみればそれなりに時間を有意義に使っていたんだろうとは思う。けれど彼らの中で、果たして何人が数十年後にも思い出せるような感動を経験してるだろう?