あれから2年が経ちました。
昨日はテレビ各局東日本大震災の特番を放映していました。そして今日の各新聞紙面のトップは、やはり東日本大震災でした。

ipponmatsu

移動中の車中から携帯電話で撮った画像なので、ボケボケですみませんが在りし日の陸前高田の一本松です。

先月この地に行きましたが、枯れてしまった一本松は撤去され姿はありませんでした。しかし、どうやらレプリカが作成されここに立つことになったようです。
わたし的にはそんな事するより先にやるべき事がたくさんあるだろうと思うのですが、きっと行政が指針をハッキリ出さずに復興が遅々として進んでいないがゆえの事だと思います。そう思いたいです。

歳月と共に人は物事を忘却していきます。忘れるってことは、人が生きていく上で必要な、人間として大切な能力だと思います。しかし、“悲しい過去”は忘れた方が良いけれど、“あったという事実”は忘れてはならないでしょう。
レプリカ一本松を立てることが、地元の人々にとって忘れないことのモニュメントになるならそれはそれで価値あることだと思います。わたしがかの地の被災者だったら、枯れて無くなったという事実を大切にしてレプリカの設置には反対するでしょうけど。

復興が遅々として進んでいないのは、たぶんに縦割りの行政システムが障害になってるのだとは思います。わたしも現地で何かを頼んだときに「それの管轄はアッチだから」と断られ、そのアッチの課に行くと「それは◯◯の承認が必要だから」とかで、その◯◯窓口に行くと「アッチに聞いてみて」なんてたらい回しされた経験あります。
地方に限らず中央の霞ヶ関はもっと凄まじい縦割りで、今の日本国家の体たらくを見れば地方の行政はまだ良い方なのかもしれません。しかし、彼らがまさか自分達の既得権益を少しでも増やそうと画策してるゆえの遅滞でないことを切に願います。