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イロカエルアンコウです。
海綿の色と見事に同化してカムフラージュしてます。

このサカナの仲間はみんな、昔はイザリウオと呼ばれていました。でも、差別用語だからとカエルアンコウと改名させられたのです。差別はその人の心の中にあるもので、言葉自体には無いと思うんですけどね。
わたしの父方の母=祖母は全盲でしたが自分のことをめくらと言ってました。母方の母の実家は農家ですが、誰も自分たちのことを農民とは言いません。百姓と言ってます。差別する人はそれらの言葉を使わなくても差別してます。
だいたいからして健常人だって座ったまま移動する(例えばお茶の作法)ことがあるのに、その動作を何と表記すれば良いのでしょう? “いざる”以外にわたしは知りません。

まぁ、そんな話しは止めときましょう。
使っちゃダメと決まったんなら使うのは止めましょう。誰が決めたか知らんけど、ルールはルールです(アレ? わたし、書いちゃってますね。ルール違反か)。

わたしはこのカエルアンコウが好きです。
なんともノホホンとしてて見ていて飽きません。まるで手のように胸びれを使って移動するし(その動作が昔の名前の由来ですね)、写真のようにいつも何かにしがみついています。
なんたってこの顔ですから、にらめっこしたらこっちが負けます。水中眼鏡を擦りつけるほどに近寄って見つめても、逃げもしません(時には嫌がって逃げる奴もいますが……)。
指示棒使って腋腹あたりをコショコショしても、ちょっと身体を動かす程度で笑いもしません(当たり前か!)。

            ところが彼にも苦手があるのでした。










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脇腹くすぐっても平気な彼がある部分をコチョコチョすると、このようにビックリして大口パックリ開けます。このイロカエルアンコウに限らず、すべてのカエルアンコウの仲間がそれをやられるとビックリして大きく口を開けるのです。
いや、実は私も今回初めて知ったんですけどね。海中で大爆笑してエアー、ガッポリ浪費しちゃいました。

突然だったもので撮影位置を移動するタイミングを逸しちゃって、こんなアングルからのワンショットになっちゃったんですが、正面からパチリとやってたら、きっと胃袋の中まで撮れたんじゃないかと思われるほどの大口開きでした。

人の嫌がることをやっちゃいかんです。いえ、人じゃなくてサカナですが。
でも、面白いでしょ(笑)。

ご存じの方も多いとは思いますが、もしもどこが彼の弱点か知りたい方がいらっしゃったらメールください。
彼らの弱点をこの場で晒すのは、なんともはばかれますので(笑)。人でもサカナでも、嫌がることやっちゃいかんですから。