若松孝二監督の「キャタピラー」主演女優の寺島しのぶがベルリン国際映画祭・最優秀女優賞を受賞した。
若松監督は大学時代の友人の叔父にあたる人で、わたしはかなり昔からこの監督の存在を知っていたけれど、当時はエロとバイオレンスに充ち満ちた作品が多かった。それが今回の受賞作品は反戦的な内容だそうだ。反権力を全面に打ち出していた初期の作品の流れを汲むのだろうか? 日本では今夏公開されるようだけど、是非とも観たいと思ってる。

「ペンは剣よりも強し」とは言うけれど、映像はどうか?
映画「ローマの休日」を初めて観たとき、オードリー・ヘプバーンの清楚な美しさにたいそう驚いた。



わたしに限らずほとんどの人がこの映画のエンディングに感動したと思うのだけれど、今の時代にグレゴリー・ペックのようにスクープ記事をボツにしてまで個人の立場と心を守る事が出来るジャーナリストが果たしているだろうか?

前職時代に私は何度かゴシップではあるけどスクープ・ネタを拾った。当時の芸能週刊誌に売ったら結構なフィーを貰えるようなネタであった。
私の知人からもたらされたのだけど、彼らは私がそのような行為に走らないと信じるからこそ話してくれたのだと、私は彼らの信頼を裏切ることなく、そのネタは時々の酒の肴として語るに留めた。

記者クラブという狭い世界でネタを拾い、色こそ異なれ中身はみな一緒の今の新聞というメディア。スクープを狙ってる記者はいるのか? それでなくとも整理記者がどこで切っても良いように散文的な表現しかできないのに、そんな記事を書いてて嫌にならないのだろうか?

ペンは剣よりも強いと思うけれど、新聞ジャーナリズムに限っては剣に立ち向かえる記者は見受けられない。
となれば、いまや映像の方が新聞の上を行っているのかもしれない。



holydayinroma2
かあさん、かあさん。
それは 真実の口 じゃありませんよ。


でもどこに行けば真実と真のジャーナリズムに出会えるのか?