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 だいぶ長い間、書店ではこの本が平積みされていたので、人気作品なんだろうとは思っていたけど、帯に書かれた「映画化」の大きな文字が私の手が伸びることを拒んでいた。

先日、知人が回してくれて「ならば」と読み始めたけれど、辛かった。
言葉遊びと知識のひけらかし。

何度、挫折しかかったか。

途中で結末が見えてしまったし、他に読まなきゃならない本もあったので止めても良かったのだけれど、「つまらなかった」とココに書きたくなったので最後まで頑張って読んだ。

知識ばかりをひけらかした、このような言葉遊びのような作品は好みじゃない。

わたしは知識よりも、「ほぉ!」と唸るような巧みな文章を優先する。
たとえば藤沢周平のような。

でも作者に敬意を表して良かった所も記しておこう。
最後には私は救われた。
屋根にいる弟と下から弟を見上げる兄との二人やりとりは、それまでの(読破する)苦痛を少しは和らげてくれて助かった。

「映像よりも絶対に活字!」な私だけれど、この作品だけは映像の方が面白いんじゃないかと感じた希有な作品だった。