小学生の頃にチョウチョの収集に興味をもち、野山を駆け回って標本作りに熱中していた時代がありました。

何かの拍子に、標本にするより飛んでいる姿を見る方が楽しいと感じ始めて、標本作りは2年ほどで止めてしまったのですが、その頃、どうしても自分のコレクションに加えたい、どうしても捕獲できない蝶が2匹いました。

北海道や一部の本州山岳地帯に生息するギフチョウと、日本の国蝶・オオムラサキ です。

ギフチョウはその後、北海道に行った際に見ることが出来たのですが、わたしは未だに自然の中に飛ぶオオムラサキの姿を見たことがありません。



昨日、埼玉のゴルフ場に行きました。

ゴルフ場に近づくにつれて日本の原風景的な景観が広がってきました。
茅葺きの農家に、雑草が生い茂る小川、ブナやクヌギが茂る山………。
「出来ることなら、こんな所で生活したいんだよね」なんて話しながら向かったゴルフ場は、おおむらさきゴルフ倶楽部。

生憎の雨模様でときおり傘を差しながらのプレーになってしまいました。
その時、傘に付いているマークに目が止まりました。


コレです→db55f5ca.jpg




もしかして、とキャディーさんに聞いたら、この周辺では数年前まで当たり前のようにオオムサキの飛ぶ姿が見られたのだそうです。

「ほら、あそこの木にもよく止まっていたりしたんですよ」。

来るまでの風景を思い出し、やっぱりなぁと再認識したのでした。

でも、そんな国蝶も今ではサッパリ見かけなくなったそうです。

寂しい限りです。


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なかなか面白いコースで、メンテもしっかりしたゴルフ場でしたが、ここもご多分に漏れず経営譲渡され、今は買い手募集中だそうです。

これもまた、寂しい話しです。