『告白』なんてタイトル付けると、なんかドキドキしちゃうのですが小説のタイトルですので悪しからず。

今年、本屋大賞を受賞した湊かなえの書き下ろしです。

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「事実は小説より奇なり」なんて言葉があるけれど、この小説に関しては、やっぱり“小説は事実より奇なり”でした。

中学1年生の3学期も終わる最終日、担任がクラス全員を前にして自分の子供が殺されたと明かします。
しかもその殺人犯はこのクラスの中にいる、と。
物語はここから始まります。
刑事コロンボの展開を思い出させます。

ストーリーとしては、これほど読者を惹きつける展開はないので、私も読み進む内にのめり込んでいました。

しかし読後感はこの本の多々ある評価にあるように、確かに賛否両論別れるだろうなぁ、と感じました。

女性ならではの文章使いは、ワインに例えるなら、当たり年のボージョレーヌーボーのよう。
これから作品を発表するごとに熟成してきそうな予感はします。

でも、これだけ“奇”なストーリーでデビューしちゃうと次回作は苦労するだろうなぁ、なんて素人が「余計なお世話」な想像もしちゃいました。

さて、賛否両論別れる作品。私は敢えてどちらか決めろと言われれば“否”でした。
あなたはどちら?