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最近は(海に)潜ってばかりですが、その昔は(山に)登ってばかりいました。
「○カと煙は登りたがるものだ」なんて、自分たちで笑ってました。
山の頂上から下界を見下ろす、あの快感がたまりませんでした。

最近はひたすら潜ってます。
冬はコタツに潜り込みますが、あの温もりがダイビングにはあるのですね。
(時には寒さにガタガタ震えることもありますが)

で、この人。

高野秀行氏は“潜り込む”を通り越して、まさに地の割れ目(シワ)に身体を滑り込ませます。時には火山灰を布団代わりにしてパンツ一丁で野宿したりもします。
初デートの場所も地底だったというから、筋金入りです。
というか、それしか自信の持てる場所が無かったわけですね。

そういえば私も、初だったか二度目だったか定かではありませんが、デートの際に野っ原のヤブ漕ぎを、彼女に強いた記憶があります。

高野氏の初デートも私のヤブ漕ぎデートも、結果は想像の通りでありまして…(泣)。
男とはなんと、不器用な動物なのでしょうか。

かつて読んだ高野氏の『アヘン王国潜入記』は、かなりシリアスな内容で、ワクワクしながら読みましたが、こちらは爆笑裏話満載です。
『アヘン王国潜入記』の、その後の爆笑エピソードも出てきます。

そんな死の淵(ちょっとオーバーですが)を覗いた後の、バカ話に大笑いしす。
彼の度量の大きさゆえに過去の話し、随想録とはいえ、シリアスな状況をも笑い飛ばせるのだと、まさに感服の作品です。