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花屋さんに入るのが苦手でした。
どうにも恥ずかしいような気後れするような感じがして、最近ではさほど抵抗感は無いのですが、若い頃は本当に苦手でした。

むかし、平野文さん(ラムちゃんの吹き替えしてた声優さんです)の誕生パーティーにお呼ばれしたことがあって、その時に上司から「花束でも買っていきなさい」と言われて、数千円の予算を割いてもらいました。

仕事上でのお呼ばれでもあったから、意を決して花屋さんに飛び込み(プライベートだったら絶対に入らなかった)「誕生日のプレゼントにしたいのですが、どれが良いですか?」と店員さんに問うと、「女性ですか?」。

「男が男に花束買っていったら怪しいだろ」と声に出さずに突っ込みながらも、「女性です」。

すると、「だったらこの赤いバラとカスミ草でいいんじゃないですか」ということで、アレンジしてくれたのだけれど、手渡された花束がこれまた大きい!
(もし“男です”と言ったら、どんなアレンジになったのだ?)

大きな花束抱えて店を出、目的地のマンションまで歩く間の恥ずかしさったらありませんでした。
すれ違う人の視線が気になってしようがない。それにこんなところで知人と会ったらどうしよう、と顔から火が噴き出すような状態で、当人に花束を渡した時の、これまたこっ恥ずかしさったらありませんでした。

蛮カラ学生だった私にとって、この手の所作はまことに恥ずかしいものだったのです。

さて、そんな私が何でまた花屋に入ったのか………。

かみさんのン10数回目(38回目だとは本人の弁)の誕生日だったのです。

ピンクのバラを一輪買いました。