少年サッカーを指導する上で、私が一番気を付けていることが、
「怒鳴らないこと」  です。

良く見かけられるのがグランドでゲーム中の子供たちへの、

「なにやってんだ!」

「そうじゃないだろう!」

などという罵声とも言って良いような監督&コーチの声です。

子供たちのプレーが、指導する自分の意に反した時にこのような言葉を発するのでしょうが、わたしは意味のない、いえむしろマイナスな行為だと思うのです。

そもそも意図したようにプレー出来ないのがサッカーの醍醐味でもあるのです。だから上手く出来た時が嬉しい。
自分が思うようにプレー出来なかった事は、子供たち、当のプレイヤー自身が一番良く分かっているのです。
ミスをすれば、一番ガックリ来てるのは監督でもコーチでもなく、プレイヤー自身です。

それをグランドの外で椅子にふんぞりかえって怒鳴っても意味のない、いえバカな話だと思いませんか?

わたしは子供のサッカーだけでなく、仕事においても怒鳴らないように心掛けています。
ミスをおかした部下を怒鳴っても無意味です。
それよりも何でミスをしたのか。そして今後同じミスをしないようにするにはどうすれば良いのか、聞き質します。聞き質して解かっていなければ教えます。

と、偉そうに書いてますが先月、若い社員を怒鳴りつけてしまいました(反省)。
愚息たちも、最近は減りましたが昔は良く怒鳴りつけていました。

「怒鳴る」という行為は、多分に感情が先行しているので相手に威圧感を与えるだけです。
自分の感情を激高させた行為を2度とさせない事が本来の目的のはずですから、だったら冷静に、論理的に、自分が嫌だと感じた、もしくはやっては良くない、欲しくない行為を説き伏せて理解させるべきなのです。

自分の感情をコントロール出来ずに、他人の指導をするのは無理が生じます。

私が少年サッカーの指導を依頼されたばかりの頃の話です。
とある小学校に招待され遠征試合に出向きました。
数チームとのリーグ戦も終わり、さあ帰ろうか…となったときです。

わたし  「はい、静かにしてね?」

子供たち (ワイワイ、ガヤガヤ)

わたし  「はい、学校に戻るから2列に並んで!」

子供たち (ワイワイ、ガヤガヤ)

わたし  「はい、静かに?!」

子供たち (ワイワイ、ガヤガヤ)

わたし  「…………………」  プチッ(←プッツンした音)












「喧しぃやい!」









子供たちが一発で静まったのは言うまでもありません。
中には数10センチ、飛び上がった子供もいました。

ところがこの私の怒号でまだグランドに残っていた他校の子供たち、その引率していた父兄や監督、コーチまでが、


シ?ン……


まさにグランドは水を打ったような静けさになってしまったのです。

以来、わたしは“○山サッカークラブの名物コーチ”となったのでした。



どうせ怒号を発するなら竹中直人のようにやれればなぁ、と思います。


※パソコンのスピーカをオンにしてご覧下さい。
※就業時間中の閲覧は危険です。





こんな笑いながら説教されても、なにも説得できないでしょうけど、きっと。