過去に書いたロストの話には結構なアクセスがあります。

私が書き留めているこのブログの中で、リモアのキャスター破損話しに次ぐアクセス数です。
そんなアクセス・ログを見ていて、そう言えば日本でもロストした事、あったなぁ?と思い出し、Logを残しておきたくなりました。

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今から6年前、2002年の8月でした。
わたしはダイビング仲間3人と伊豆・下田へと向かいました。潜るのは神子元。お目当ては当然、ハンマーヘッド・シャークです。

その仲間とは何度か一緒に潜ったことがあるので、気心も知れていて前日から和気藹々。ポイントへ向かうボートの上でも楽しい会話が続いていました。

私たちが和気藹々でいる船上で、ポイントへ向かう途中にブリーフィングが行われました。

「神子元の海中は、上層部と海底近くで潮流が異なる事があるので、必ずバディ、そしてグループごとに水深8メートルで合流すること」

わたしはその時、嫌な予感がしました。
私のバディ氏は、ブリーフィングを聴かずに同行者と話をしていたのです。

エントリーの際にわたしがバディに確認すれば良かったのですが、私もまだ未熟でそれどころでは無い時期だったのです。自分の事で精一杯でした。

わたしとバディ氏はほぼ同時にエントリーしました。
そして私はブリーフィング通り水深8メートルで一旦停止。
ところが………。

バディ氏はどんどん潜行して行きます。
彼はいつも先にエントリーして、海底で仰向けに寝て同行者を待つクセがあるのです。

「アッ、ヤッパリ聴いて無かったナ」と、その時に気付いたのですが、もうどうしようもありません。

ちなみに上の画像は、この時のものではありません。昨年のロタ島でのワンカットです。
この時、透明度は5?7メートルほどでした。せめて上の写真くらい透明度があれば同行者の姿も見えて少しは安心できるのでしょうが、何も見えないのです。

バディ氏の姿はアッという間に見えなくなりました。わたしの身体はどんどん流されています。
私は悩みました。バディ氏の後を追うべきか、これから潜行してくる仲間を待つべきか。
しかし、ほんの数秒迷っている内に私の身体は流され、周囲は深い青、何も見えなくなりました。

残りの2人はエントリーに手間取っているのか、わたしの水深からでは海面すら確認出来ません。


何も見えない海中でわたし一人です。


しかも身体は潮流に乗って流されているのです。

もの凄い恐怖感でした。

一人で夜の海に潜っているような恐怖でした。



以来、わたしのBCのポケットにはフロートが、インフレータには水中ホーンが装備されています。

エッ!? その後どうなったか、ですって?

わたしはこれを書いているのですから無事に助かったのは説明するまでも無いですね。

わたしのバディ氏は別のグループにくっついて行き、そのままダイビングを続けました。

そして同行のあと二人は………。
その内の一人がイントラなので、彼の名誉のために記するのは止めておきます。
つまり間違った判断をしたのですね。

聞かないでやって下さい。彼のために。



追記:誤解を招くと困るので記しておきますが、そのイントラ氏は私のこのサイトとリンクを結ぶイントラ君ではありません、念のため。