4月14日付けの日経新聞「春秋」欄に以下の記載がされていた。

(…前略…)巨大な影響力を握るサイトに、最近「イルカの虐殺」と題した映像が溢れている。日本のある地方の伝統的イルカ漁の様子を残酷に描き、米欧の視聴者が反日感情むき出しの感想を寄せる。(…中略…)誰が、なぜ今、何のために投稿したのか。

天下の大新聞がこのような記述をして良いものだろうか?

“伝統的イルカ漁を残酷に描き…”とはどういうことか?
あの映像にある残酷さは厳然たる事実ではないのか? あのイルカを殺戮するシーンは誇張されたもの、と言いたいのか? 

そして“伝統的イルカ漁”とはどういうことか? 
記事中では“日本のある地方”と書かれているが、あの映像では伊豆の富戸だと言っている。

日経新聞の記事通りに解釈すれば、伊豆の富戸ではあのような残虐な漁を“伝統的”に昔から行っていたとう事になる。あのような虐殺を“伝統的”なものとして容認しているように思えるが、ならば日本でその昔(とは言っても20?30年前)に犬を食していた事実も“犬は伝統的な日本古来からの食料”と認めるのか?

あの映像では捕らえたイルカを“クジラ”と偽って売っているように描かれていた。

それが本物のクジラか否かは知らないが、現在店先で売られて食卓に上るクジラは、捕鯨禁止以降研究用として捕らえられたものが加工されていると聞いた記憶がある。それにしちゃあスーパーで売られているクジラの量がやけに多過ぎはしないか?
どこのスーパーでもクジラの肉を見かける。いくらクジラが大きいといっても、何頭研究用と称してクジラを殺しているのか? 
私はひょっとしたらあれはイルカではないかと、あの映像を見て以来感じている。

“誰が、なぜ今、何のために投稿したのか”と締めくくる天下の大新聞は、いったい何を守ろうとしているのか? イルカでない事は間違いないだろう。では伝統的イルカ漁か、はたまた地元漁民の生活か? 
まさかクジラやイルカが魚だと思っていないだろうな?