梅田望夫の『ウェブ進化論』(ちくま新書)を読んだ。
パソコンのこちら側で感動していた時代から、パソコンの向こう側にある世界に感動する時代が訪れているという。47177b2a.jpg

読めば「ナルホド、ソノトオリ!」なのだけれど、意外とこの世界を理解できない人が多いのも事実だろうなぁ。

グーグルやウィキペディアなどを題材にして、過去から現在、そしてこれからのウェッブ世界感が書かれています。

私のこのブログを読んでいる人や、ネット・ゲームを楽しむ人などにはさほど驚きは無いかもしれいけど、この本を読んで「あり得ない!」、「んなわけ無いだろ!」なんて言う人は10年後、きっと困るだろうなぁ。
ファックスやコピー機の使い方が分からない人のようになってしまうんだろうなぁ。
で、そういう人に限って「使えなくても不自由しない」なんてシレッとした顔で言うんだ。使わない(使えない)からそんな台詞も吐けてしまう。

一度使えばそれがどんなに便利で凄いのか分かるのに。使えないことがどんなに不自由なのか、どんなに損なことか分かるのに。

確かにネットの中の情報は玉石混交。下手をすれば悪意に満ちた蜘蛛の巣(ウェッブ)にまんまと騙されてしまう事があるのも事実。しかし今、ほとんどのネット・ユーザーはそれを承知で玉か石かを識別している。

この本では断言はしていないけれど、そんな悪意に満ちた情報も善意の不特定多数が駆逐してしまう世界を窺わせている。
確かに私が初めてネットの世界を覗いた頃、モザイクと呼ばれていたその頃にはエロ&グロを通り越して狂気&猟奇の世界もあったのに、いつの間にか淘汰されて無くなった。

マサチューセッツ工科大学が講義をネット上で公開しようとしているそうだ。それが本当に実現すれば、今の日本のように裕福な家庭の者しか教育を受けられないような世界は無くなる。
一方、グーグルは地域格差による貧富の差を無くそうとしているそうだ。

これからのネット世界に乗り遅れたくない人には、読んでおいても損は無い本だと思います。