
式田ティエンの『沈むさかな』を読んだ。
本を読んだのだからカテゴリーは私の場合なら【読書&音楽&映画】に入れるべきなのだけど、敢えて【ダイビング】にした。
帯に“ダイビング・ミステリー”とあるように、ダイビング描写が素晴らしかったから。
残念ながら、謎解きの部分と構成はイマイチだった。
事件の内容が私にはちょっと突飛だったし、真相が暴き出されてくると話が唐突に展開し始める。
なんだか締め切りに間に合わなくて、急に物語の展開を急ぎ始めた…って感じ。
それと、最後に証される主人公の意外な事実。意味あったのかなぁ? 何かを意図していそうなんだけれど、「うっそ?(*゚ρ゚) !?」って感じ。“おれ”が“きみ”を語るバックボーンとしては面白いけど…。
それなのに何故、ここに書き残すかというとダイビングの描写が実に見事だからです。
主人公がダイビングのライセンスを取得するために苦労する場面……(そうそうバランス、難しいんだ最初の頃は)。
波の高いビーチ・ダイビングで波に翻弄される場面……(そうそう、機材が重くて大変なんだよ)。
強い海流に呑まれてイクジット出来ず、一人で恐怖と闘う場面……(そうそう! 俺も神子元でバディとはぐれ、海中を一人で流され恐かったよ)。
物語も終盤、海中でのシーン(結末が判っちゃうからここでは書かない)なんか、迫真です。
映画化されれば映像的には『海猿』並みの面白さだと思うんだどなぁ。
そういえば、話は唐突に変わりますが、5月公開の『海猿』、面白そうですね。
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