ゴキブリがどうしようもなく嫌いだ。
子供の頃はクワガタと間違えて、手で捕まえても平気だったが、ある時を境に大嫌いになった。

学生時代に西表島を縦断した。その際、道に迷って山中で一晩を過ごすことになった。地べたでウトウトしていたら、何かが私の頬にとまり口に入ろうとする。慌てて手で払ったヤツが5?はあろうかという大きなゴキブリだった。手も口元も油でギトギトになった。
以来、姿を見かけるだけで背筋に寒気が走るようになった。やっと涼しくなってきて、奴らの姿を見かけなくなる季節になったことはとても喜ばしい。

子供の頃は苦手な生き物など存在しなかった。それがゴキブリ口進入事件を境に、ヌルヌル&ベタベタする生き物が苦手になった。カタツムリなどは小学生の頃には自宅で飼育してた事もあるのに、今では大嫌いだ。当然、ナメクジも。

爬虫類は嫌いではない。むしろ好きな部類かもしれない。「チッ、チッ、チッ、チッ」と夜になると鳴き出す南方の住人・ヤモリは、愛らしくてとても好きだ。b36ac279.jpg

数年前まで我が家にも二匹のヤモリが住み着いていた。何時も二匹一緒にいて、夜に帰宅すると外灯のそばで何度か見かけた。

ある日のこと、トイレに入って腰掛けたら目の前にそのヤモリ君がいた。何故か一匹だけだった。私の目の前50?ほどの壁にピッタリとへばり付いている。用足しの暇つぶしにと、つい「フ?」と息を吹きかけたら、相当ビックリしたようで彼(彼女?)はピョンと跳んだと思ったら私の股間にしがみついた。今度は私がビックリして慌てて手で払ってしまった。

それを契機に彼(彼女?)の姿を見ることは無くなった。私は彼らの姿が見えなくなったのは、私の所為ではなく、連れ合いがいなくなったからだと思っているのだが。