今年7月インドネシア・メナドで潜った際、潜水中に突然、左手の小指と薬指にヒリヒリした痛みを感じた。
船上に戻った際に見てみると、ぷっくりと水ぶくれのようになっていた。聞けばソフトコーラルにやられたらしい。かなり多くの種類のサンゴが刺胞毒と呼ばれれる毒を持つというけれど、今まで刺されたことは無かった。触るようなことはしないから。
しかしこの時はいつの間にか触れてしまったようだった。完治するのに3週間ほどかかった。水ぶくれは当然のように破れ、その後が化膿したようになってなかなか治らなかった。

水中で危ないと直ぐに判断できる奴はいいけれど、岩と同化しているオニオコゼなど、うっかり岩のつもりでつかまれば大変な事になる。だから、ダイビングでは極力手を使わないようにする。自然保護の意味も含めて、サンゴなどの生物(サンゴは植物ではありません)に触るなどはもってのほかのなのだ。

しかし、自分が周囲のものに触れないようにしていても、ナイトダイビングのライトに突進してくるダツ(とがった槍のようなサカナ)や、一部のサメ(ホホジロザメ、イタチザメなど)に遭遇するのは如何ともしがたい。でも、彼らに襲われることは滅多にないから、結局は自分自身が細心の注意を怠らないようにするしかないのだろう。

昨年、ヤップ島でゴマモンガラの襲撃をうけた。60?ほどの大きさで、海底から一気に私達(私とガイド)目がけてアタックしてきた。抱卵期の彼らは巣に寄るものはサメですら攻撃をしかけるそうだ。
こいつはもともとの顔からして、ギャングのような悪そうな顔をしているサカナで、その顔で猛スピードの攻撃を受けた際は本当に恐かった。

海の中は、もちろんそんな危険な奴らばかりでは無いけれど、注意しておくに越したことはない。彼らにとっては人間が一番恐いのだろうけど、極力ケンカは避けたいものだ。