今日、早朝6時30分に成田に着いた。
インドネシア・メナド空港からシンガポール・チャンギ国際空港を経由し、約16時間の移動だった。そのまま成田から会社へと向かい、ようやっと仕事が一息ついたところで書いている。

ただでさえ脂性のたちなのに、疲労から額には油汗が浮かんできている。今日はもう少しで仕事も完了できそうなので早く帰ってゆっくり休むとしよう。

私はこのような疲労が嫌いではない。むしろ仕事に集中できて、仕事が完了したときには清々しさを感じることもある。
しかし………。

やはり旅行が好きだった私の父は、旅行から帰り家に入るなり何時も「あ?、自分の家がやっぱり一番だ」と、必ずしみじみと言っていたものだ。
その度に私は「だったら行かなきゃいいじゃないか」と言っていた。それでも父は何処かに旅行するのだった。帰宅してまるで同じ台詞を言うために出かけているかのように。

私は未だかって、旅行から帰って自宅が一番だ、などと感じたことは一度もない。日本の食事が一番だとは何時も感じてはいるけれど。
“自宅”という日常があるからこそ旅が成り立つのは承知している。帰る場所が存在しなければ旅は移動という日常(自宅)になってしまう。
だから、本当は自宅が一番であることに間違いはない。

けれど私は家に帰るなり、今まで訪れていた土地が恋しくなる。写真や旅行道具の後片付けをするうちに「次は何処に行こうか」と夢想し始めるのだ。そして「明日からも頑張ろう!」と、仕事に対しても高揚した気持ちがフツフツと沸いてくるのだ。