
宮城県名取市閖上(ゆりあげ)地区です。瓦礫も撤去され、町は見事に何も無くなっていました。
もともと高いビルが無かった場所ではありますが、津波に全て流され視界を遮るものが無くなって、空がとても広く感じました。
東京は、ここ数日でインフルエンザが急激に流行しだしたためか、電車の中でマスクをする人の姿がやたら目に付くようになってきました。
行ったことはないのですが、北京ではマスクを着けて1時間も歩いているとそのマスクが真っ黒になると聞きました。東京は今のところ、それほどひどくはないですね。
その昔、私は編集の仕事をしていました。その頃のわたしは“超”が付くヘビースモーカーでして、入稿日や校了日などでは、そのころ愛吸していたショートホープが8箱ほど無くなりました。
文章書きながらのくわえ煙草です。右手にはペンが握られているので、煙草はクチビルの左端にくわえることになります。左手で煙草持って口の右端にくわえさせるオカマチックな人もいるでしょうが、通常は口の左端でしょう。
その状態で8箱も消費しますとね、顔の左半分だけが黄色くなるんですよ。
いつも眼鏡の左レンズだけがやけに汚れるので「おかしいなぁ」とは思っていたんですが、ある時に眠気醒ましに顔を洗いにいって気がついたんです。鏡の中に、蛍光灯の明かりの下で、左半分だけ黄色い顔した自分がいたのです。
そういえばベトナムに行ったとき、バイクや自転車で移動する人の多くがマスクを着けてました。日本みたいな白かピンクだけではなく、花模様など人それぞれが個性丸出しカラフルなマスクを着けているのです。
あれも北京と一緒で、街の排気ガスやホコリを吸わないためなんでしょうが、せっかくのお洒落なマスクもきっと1日もしないで真っ黒になっちゃうのでしょう。
煙草止めてかれこれ15年ほどになりますが、キ~ンと澄んだ、この閖上のようなきれいな空気を吸ってると、なんとなく煙草が欲しくなるから不思議です。
「水清くして魚住まず」と言いますが、「人、空気清くして煙草を吸う」って感じでしょうか。
空気が汚れてしまうのは避けたいものですが、この東北の地にも早く生活の煙が流れる日が来て欲しいものです。