タカラガイの独り言

ちょっとした出来事やダイビングや旅のことなど徒然に。

2010年09月

anirao

フィリピンに行かれたことのある方はご存じだと思うが、物売りのしつこさには閉口させられる。マニラ市内で車に乗れば、赤信号で停車するたびに物売りたちが群がってくる。
場所によってはダイビングしていても小舟に乗った物売りたちがワラワラとダイビング・ボートに寄ってくる。ダイビングを終えてボートに戻ると、その物売りたちが私たちのボートに乗り込んでた時もあった。ボート・クルーが仲間でもある彼らの乗船を許したのだ。船上という逃げようの無い空間での物売りには負けた。結局、10cmほどの大きさのタカラガイを買ってあげた。模造品だと分かっていたけど。

マニラ市内はいま、高速道路の建設ラッシュだった。かつてはマニラ空港から4時間ほどかかっていたというアニラオまでも、今では3時間弱だ。高速道路が全面開通すれば2時間ほどで行けるだろう。

マニラ空港に到着したその日、空港からホテルに向かうタクシー乗車中にも物売りがやって来た。夜中の11時だというのにタクシーに近づいてきた物売りは、あどけない少女だった。
ところが彼女がタクシーに近づくと、タクシー運転手が慌ててドアをロックした。どうやら最近では車の外から窓をノックして物を売るにとどまらず、ドアを開けて売りつけてくるらしい。

こちらの興味をそそるような品物なら買ってあげても良いのだが、悲しいかな彼らが手にしてる商品は、ワケの判らないお菓子だったり、私には読めない言語の新聞や雑誌だったり、買って帰っても誰が喜んでくれるか想像もつかないようなお土産物だったり……。
今回行ったアニラオからマニラへの帰路はスコールが降っていた。その雨の中でも物売り達は傘も差さずに赤信号で停車した車から車へと歩き回っていた。中にはランニングシャツ姿の小学校3年生くらいの子供もいた。
彼らが売ろうとしてる品物をどうやって、どこから仕入れているか私は知らない。けれど、もう少し売れそうな商品だって他にあるだろうに、と思う。
けれど、どんなにもう少し需要を喚起できる商品が手に入ったとしても、商機は赤信号で車が止まってるわずかな時間しかない。そのわずかな時間で勝負するには、ドアを開けてまで売るという危険すら冒さねばならぬということか。高速道路が完備されてしまえば、その危険を冒すことすら出来なくなる。彼らの商売はますます厳しくなるわけだ。

インドネシアの貧しい村で学校を建て、教師までも招聘している人が言っていたそうだ。
「魚を与えてはいけない。魚の採り方を教えてあげなくては」と。

もしも私が彼らと同じ条件で同じ立場であったなら、私は生きるためにどんなことをするだろうか。

anirao_sunset

フィリピンの貧困層、数年前に接した時より更に貧困の度合いが酷くなっていたように感じた。

※写真上=アニラオのダイビング・ボート
    下=夕景の中を漁から戻る小舟





※注・アニラオでは村の中でもダイビング・ボートにも、物売りは寄ってきませんでした。







ダイビングの虜になったのは、ガンガン流れる潮流に乗ってするドリフト・ダイブの豪快さに魅了されたからです。
流れのある海域では当然、大物との遭遇率も高くなります。だから、ずっと大物狙いの一発勝負!的なダイビングを好んでしていたのですが、昨年来、かみさんという、なんとも足手まといなバディが出来てしまい、以来静かな海にしか潜っていません(泣)。
そうなるとこちらも自衛のために、意識的に興味の方向を別のベクトルに向かわせなければなりません。

ということで、最近はマクロ一本勝負になりました。(昔はハゼやウミウシなんて、ちっとも興味湧かなかったんですが……)

さて、アニラオです。ここはマクロ天国と聞いていました。その代わり透明度はニゴニゴでかなり悪いとも。
ところがドッコイ! 行ってみて期待を裏切られ(良い方に)驚きました。なかなかどうして、サンゴは見事で元気だし、透明度も充分ありました。
追々ワイドやその他のサカナたちも紹介しようとは思いますが、本日はそのマクロ系をば。
まずはマクロのスター選手・ピグミーさんです。

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お腹がプックリとしてます。もしかしたらご懐妊中だったかもしれません。体長=約1cm。

お次はカニさん、エビさんです。

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上の黒いのは、名前をまだ調べてない(要は知らない)のですが、マンジュウヒトデの裏側にコッソリ住んでいた体長8mmほどのエビです。
そして下は、スケスケの身体がなんとも色っぽい体長約1cmのイソギンチャクエビ(ピン、甘いなぁ)です。

komachikosioriebi

そしてこちらは、両手延ばして屈伸運動してるようなコマチコシオリエビ=体長は約1.5cm。

まぁ、よくぞこんな小さな連中を見つけられるものだとガイドさんにはいつも感心しきりなんですが、最近、老眼が入ってきてる私は「ホラ、そこだよ」と指示棒で指されても、何かが居るのは判ってもそれがどんな格好してるのか判別できません(泣)。
写真に撮ってからパソコンで確認して初めて「あぁ、こいつだったか」なんて有様です。だから、虫眼鏡も携行して潜ろうと思案していたのですが………、







megane

かみさんのBCDから何やら見慣れぬ物がブラブラしてるではないですか。よくよく見れば、なんとこんな小さな虫眼鏡! こんなちっちゃな虫眼鏡、いや、ただの小さなガラスでは、なんも見えんと思うのですが、使ったのかと聞けば未使用とのこと。
潜水中にこの眼鏡がどこにあるのか見つけるための、もっと大きな虫眼鏡が必要になるんじゃないかと私は思うのです。








sonburelo

連休を利用し、会社を一日休んでフィリピンのアニラオで潜ってきました。
上の写真はアニラオの名物ポイント・ソンブレロです。
手前の砂浜奥に家屋のようなものが見えましたが、人が住めるような島ではなさそうなので、きっとBBQなどしに来た人が使うのでしょう。ダイビング・ポイントはこの島の向こう側になります。

ところでアニラオからの帰路、マニラで昼食を摂ろうと食堂に入りました。昼時とあってちょっと混み合っていました。男性が独りで食事をしていたテーブルがあったので、「隣の席を使っても良いですか?」と英語で聞いたら日本人でした 
仕事で世界中を飛び回っている方でした。食事しながらその方と、お互いに訪れた国のことなど色々と話すうちに、尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件の話しになりました。彼が「民主党の対応をどう思われます?」と聞くので、私は「みんな揃って“粛々と…”ってのも情けないけど、まぁああするしか他に方法もないでしょうからね」なんて答えました。

その時、なんとも説明しがたい雰囲気が漂いました。彼は「自民党は生ぬるい…って言ってますけどね」と、なんか言葉を濁したような感じでした。
その後、私は飛行機に乗って日本領海を侵犯したうえに巡視船に体当たりしたという中国漁船の船長が釈放されたことを知りました。話しが咬み合わない訳です。アニラオでの3日間、私は見事にテレビも新聞も無い生活をしていたのです。

それを知っていたら私も激高し、彼との話も面白くなっただろうに…と、ちょっと残念でした。
多分、商社マンではないかと思われる彼とは、もっともっと訪れた国の話しだけでなく、日本の政治や経済などについて話したかったです。世界から、日本の外から日本見つめ直すと、本当に今の日本の情けなさがヒシヒシと判るのです。
私のようなチャランポランな遊び人ですら海外に出るたびに感じるのですから、仕事で世界を飛び回っている人には悲憤慷慨ものだと思うのです。

これで中国は我が物顔で尖閣諸島近海での操業を行うことでしょう。もしかしたら近い内に上陸して、韓国が竹島にしたように軍隊を配備するかもしれません。

アニラオのソンブレロ島のように、さっさと海上保安庁のBBQハウスでも建ててしまえば良いのに、と思うのは私だけでしょうか?

tsuton

見てるだけじゃダメなんだよ!

ほんとはアニラオの面白話しでも書きたかったのですが、昨夜から私の心中甚だ荒れておりまして、これ以上筆が滑っても困るので後日に回すことにします。






中国が日本を抜いてGDP世界第2位になったそうな。
多民族国家の中国が共産主義のまま、今後も今の勢いを持続するのは相当困難だとは思うけど、この事実を平然と聞き流してるわけにはいかんだろう。
『The Wall Street Journal日本版』によれば、いまや日本の平均所得はアメリカのミシシッピ州(アメリカで一番貧しい)のそれより低いのだそうな。

私は電車に乗るたびに思う。さもありなん、と。
減ってはきてるけど、それでも過半数が携帯電話かPSPでゲームに夢中だ。知能の方はどうか知らんけど、少なくとも行動は小学生並み。
たぶん日本はもっと落ちるだろう。政治家があの程度なんだから、ゲームに夢中になる大人をバカにすることすらはばかれる。
いや、まだゲームに夢中な奴の方がいい。証拠を改竄するような検察よりは、人としてずっとまともだ。


日本の未来は(Wow Wow Wow Wow)
世界がうらやむ(Yeah Yeah Yeah Yeah)
恋をしようじゃないか! (Wow Wow Wow Wow)
Dance! Dancin' all of the night

なんとも脳天気なことだ。

尖閣諸島問題で中国に舐められるどころか、それこそ世界中からバカにされる。







スナメリという動物をご存じだろうか?
イルカの仲間だ。海水・淡水どちらにも生息する水中生物だけど、エラ呼吸ではない胎生動物。なのでサカナではない。

先週末より会社同僚達と三重県へ行った。鳥羽水族館、伊勢神宮と廻ったのだけど、私は鳥羽水族館でこのスナメリに会えることが一番の楽しみだった。だって、バブルリングを作る奴がいると聞いていたから。

東海道新幹線を浜松で下車してまずは鰻で腹ごしらえ。そこからバスで渥美半島を伊良湖岬へと向かい、伊良湖港から船で鳥羽へ渡った。

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鳥羽港と鳥羽水族館は隣接していた。入館するなり真っ先にこのスナメリがいる水槽に向かった。
スナメリは何頭かいた。しかし待てど暮らせど、ちっともバブルリングを吐いてくれない。諦めて彼らの姿だけでもカメラに残しておこうとレンズを向けた。するとその中の小ぶりな一頭が私の前に来てポーズを取るではないか! 「まさか……」とは思ったけど、カメラを構えるたびに私の前でポーズを取る。
その愛くるしい動作と表情に私の顔はゆるみっぱなしだった。だけど悲しいことにここはフラッシュ禁止。薄暗い水槽の中を泳ぎ回る彼らを撮るには光量が足りなかった。カメラ構えるたびにポーズを取ってくれるから何カットもシャッター押したけど、どれもブレブレの写真ばかりだった。
彼はきっとこの鳥羽水族館で生まれたんだと思う。だからカメラにポーズを取るようになったのではあるまいか。彼にとってはこの水槽の中が全世界だから。そんなこと考えてたらちょっと悲しくなった。

sunameri

翌日は伊勢神宮にお参り。ここには天照大御神が祀られているのだそうだが、歴史に疎い私には神宮内の巨木の方が興味深かった。参道を歩くだけで2000年の歴史をヒシヒシと感じられた。

だから私は神宮よりもおかげ横丁の方が楽しくて、滞在時間もおかげ横丁に居た方が長かったのだった。

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日曜日だったから神宮もおかげ横丁も、もの凄い人出だった。ところが話したお店の人の言うことには、これでも少ないんだそうな。あたしゃ人混みが嫌いなんだ。

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私の地元にも招き猫で有名なお寺があるけど、ここおかげ横丁も吉兆招福亭の招き猫が有名らしい。入り口にも横丁の中の至る所にも鎮座していた。

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横丁の横道に入れば紙芝居や射的、輪投げなどお店があったり、冷やしキュウリやコロッケ、伊勢うどんなどのお店がぎっしり。
混んでなけりゃ一軒一軒全部のぞきたかった。

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で、お土産はやっぱり赤福でしょ、ってんで赤福本店へ。
創業寛永四年とある。西暦にすると1672年だと。実に380年以上も餡ころ餅を作ってる、ってことだ。
何年か前にニュースになっちゃって、歴史ある伝統の味に傷を残してしまったのは残念だったけど、それでも赤福は赤福だろうと買い求めることにした。
私はあんこ系の甘さが特に好きでも無いので、ひとくち食べたけど特に旨いとは感じなかった。だからこれが380年もの歴史の味なんだと理解することにした。

赤福はその日のうちに食べないといけないもの、2~3日は保存可能なものなど種類があるらしい。私が買い求めたものは賞味期限が翌日だった。
今日作った物の賞味期限が明日ってのは、生ものと一緒だな…なんて思いながら、母とかみさん用にと二つ買った。「横にしないでください」と店員さんに言われてから、ちょっと面倒な買い物しちゃったな、と思った。
そして、今や赤福は全国に店舗展開してるのだから、なにもわざわざお伊勢参りの土産にすることもなかったんじゃないかとも思った。どこでも買えるんだから。

お伊勢様に詣でたときにだけ買えるからこその赤福だろう! と考えるのはわたしだけだろうか? それは私の我が儘ってやつか? それがブランドってもんじゃないのかな、なんて帰路の電車の中で思ってた。
でもバブルリング作ったり(会えなかったけど)カメラ向けたらポーズを取る、鳥羽水族館でしか会えないスナメリはブランドになるべきじゃない。広い海で泳いでいてこそ本当のスナメリだし、そうあって欲しいと思った。彼らの世界があの薄暗くて狭い水槽だけってのは悲しすぎると感じたのだった。


来週から東京ビッグサイトで世界旅行博が開催される。早いなぁ。昨年行きそびれて悔しい思いをしたのに、もう開催されるんだ。1年なんてアッという間だなぁ。年々、時間の経過が加速度的に早くなってるような気がする。

この博覧会に出展するコスラエの方から、そのコスラエにあるホテルのチラシを作って貰えないかとメールが届いた。いやぁ、そりゃ無理ってもんスよ。だって来週は旗日が2日もあって、実質作業日数は3日しかないんスよ。仮に1週間まるまる使えたにしても、日本とコスラエでメールのやりとりして仕事完了するには時間が足りません(泣)。
しかし、これがかの島の時間感覚なんです。きっと私が感じてる1年って、彼らにしてみれば1ヶ月程度の時間感覚なんじゃなかろうか。

私は利用したことは無いのだけれど、そのチラシ制作を頼まれたホテルはコスラエ・ヴィレッジ
姉妹店なのかどうか、確か姉妹店だと聞いたような気もするのだけど、ポンペイのヴィレッジ・ホテルには宿泊したことがある。コレ↓

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エコを売りにしてるから、コテージもご覧のごとくほとんど掘っ建て小屋(笑)。窓は閉まらない。閉まらないというか、窓には虫除けの網が張ってあるだけ。当然、冷房も無い。
だから風雨になれば部屋の中はびしょ濡れとなる。私の滞在中にも夜半にスコールが降って、窓際に寝ていた私は雨に濡れて起こされた。それでも私は楽しかったけどね。
ウェッブ制作勉強中に作ったページなので内容もページ構成も稚拙だけど(エッ?いまだにそうだって?)、ご興味あればコチラからどうぞ。

このホテルのダイニングには、下の写真のような山肌に突き出たコーナーがあって、私たち以外の宿泊客もなくて独占できた。
ファイドとサーシーという名の犬が2匹いて、私たちに懐いていつもそばに居た。何処に行くときもついてきた。
私たちがボーっと海を見てれば彼らもヌボーっとそばに居た。

ポンペイの滑走路拡張工事も来年には完了するらしい。そうなると、グアムやサイパン、そしてパラオへしかなかった直行便も、ポンペイが加わる可能性が高い。
ポンペイへの直行便が就航すれば、そこからコスラエやヤップ、チュークやマーシャル諸島へも行きやすくなる。嬉しいことだ。

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でも、直行便が出来ちゃうとこんな風に特等席を独占することも難しくなるんだろうなぁ。

直行便が就航する前にポンペイにもコスラエにも行きたいけれど、その為には最低1週間は休暇が必要になる。直行便が出来れば4日の休みで行って来られるだろう。

行きたいな。時間を忘れに。




先週末、函館へ1泊2日の出張。
出張なんて言うといかにも仕事してそうだけど、今回はお客様と函館へ研修ツアーという名目のゴルフ&グルメ旅行。そんな不埒な企みを空も察知してか、台風は北海道に接近しそうな気配だった。 
その台風は出発直前に熱帯低気圧になってくれたのだけど、雨を覚悟していた。ところがナント! 朝方は雨が降っていたけどゴルフ場に着いたら晴れてくれた。なんとも悪運の強いことだ。
これだけ書くととっても美味しい話のように思われるかもしれないが、羽田空港7時集合となれば朝は4時起きだ。そしてお客さんに気も遣わなきゃいけないから、実は結構シンドイのだ。

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函館空港から北斗市にあるゴルフ場に向かう途中、海に延びる道路のようなものが目に入った。ドライバー氏に何かと尋ねたらセメントを運ぶベルトコンベアだそうな。沖合に停泊する運搬船に、このベルトコンベアでセメントを運ぶのだそうな。車のCMにでも出てきそうな、向こうの島に延びる道路だったら是非とも走って貰いたかったのだけど、ベルトコンベアじゃあ車で走るわけにもいかん。

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初日のゴルフはアンビックス函館倶楽部上磯コース。途中で見かけたセメント運搬用ベルトコンベアがコースからも見えた。

北海道は冬場の永いクローズ期間があるからおしなべて綺麗なゴルフ場が多いのだけど、このコースは函館湾そして遠く津軽海峡も見渡せるとても綺麗なコースだった。
美しいゴルフ場は当然好きだけど、私は自然を感じられるゴルフ場が一番好きだ。自然がいっぱい感じられればコースのメンテや従業員の質なんて二の次。そんな私の目の前にキタキツネがヒョコヒョコ姿を現した。しかも人間を警戒しない。

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私が携帯で写真を撮ろうとしたらキャディさんがパンをあげた。
このゴルフ場で生まれたキツネなんだそうな。だから人怖じしないしキャディさんも彼(彼女?)が現れることを知っていてパンを用意していたんだろう。キツネ君からすれば「なんで自分の家に人間が無断で入ってくるんだ!」ってところだろうな。パンくらい貰って当然…って感じで、キャディさんにパンを貰ったらスタコラ走って行ってしまった。

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翌朝はちょっと早起きして函館名物の朝市に行こうと計画していた。ところがゴルフ終了後の夜の宴会時に朝市情報を聞き出そうとお店の人と話してたら、朝市よりも地元の人が利用している自由市場の方がいいよ、と薦められた。
ちょっとホテルからは遠かったけど、そこに行くことにした。

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7時前に到着したら、市場はこれからお店が開くところだった。おっちゃん&おばちゃんが忙しそうに海産物を棚に並べてる。なんか「邪魔だゾ!」オーラがプンプンしてたので、コソコソと商品を見て回った。

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どこのお店も忙しそうだったので、グルッと市場の中がどうなってるかだけ見させて貰って、腹ごしらえを先に済ますことにした。

市場の中には何店舗か食事処があったけど、一番気合いが入ってそうなこの(↓)お店にした。入ってみたらお店の中には芸能人やスポーツ選手達のサイン色紙がいっぱい。ちょっと興ざめ。しかしまぁ、函館だからなぁ。テレビが来てない方が不思議ってもんか。

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入り口に張ってあったメニューもろくすっぽ見ずに席に座り、改めてお品書き見てビックリ。結構高いのね。
「築地あたりの方がずっと安いゾ」と逡巡しながら、取りあえず朝っぱらだけどビールを頼む。サケのハラスをつまみにビールも進み、酔うにつれていつもの私の悪い癖が出てきた。いえ、裸踊りなんかじゃありません。気持ちがおおらかになっちゃうんですね。
「え~い、せっかく函館まで来てんだ。いってまえ~!」ってな調子で写真( ↓ ピンボケ)のウニ・イクラ丼=2,300円也を注文。

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「この程度だったら1,500円がいいとこだろ!」なんて心の中じゃ悪態吐いてたけど、でもやっぱり旨かった。ミョウバンに漬けられていないウニは、やっぱり最高です

ほろ酔い気分でホテルに戻ってゴルフ2日目に突撃(身体がちっと痛い)。二日目は大沼レイクゴルフクラブ。こちらのコースも名前の通り沼がそこかしこに配置されていて綺麗なコースだった。でも、蚊の数がハンパじゃなかった。
ラフにボールが入っちゃうと蚊の猛攻撃を受ける。売店のトイレに入っても数十匹がブ~ン。アルコール入ってるから、ここに美味しい血の人がいますよ~、って蚊に教えてるようなもんだ。
アソコ刺されようにアソコばかり気にして用足ししてたら背中を数カ所刺されてしまった。痒いけど自分じゃ掻けない場所 寝ていて足の裏を刺されたことあるけど、背中も地獄だ。
孫の手持参で出社するわけにもいかん。むしろアソコ刺された方がよかったのかも。

冒頭、“結構シンドイのだ”なんて書いたけど、ネッ? とってもシンドそうでしょ?  


自業自得か





昨夜の帰路、電車の中で本を読んでいたらなんか視線を感じた。感じた方に顔を向けたら、眉間にしわを寄せて私を睨む御仁がいた。
「ナンダァ~、なにガン飛ばしてんだぁ~?」なんてやっちゃってた若気のいったりきたりの時代もあったけど、今はまともな、ちゃんとした大人になったからやんない。何処の馬の骨ともワカラン奴に絡まれるのもバカらしいから無視して本に目を戻した。

本に没頭するうちに下車駅に着いた。電車を降りる間際にハタと思いつくことがあり、先ほどの私にガンを飛ばしていた奴の姿を探した。けれど見つけられなかった。
実は中学時代の私の友人に、いつも眉間にシワを寄せて人を見る癖の奴がいて、「おまえ、目つき悪いぞ」と私が言うと、そいつは「目が悪くて誰だか判らないんだよ」と答えたのだった。
だったらメガネした方がいいぞ女にモテなくなるから、ってことで彼はその後、眼鏡装着するようになったのだった。

私はヒョッとしてそいつだったのじゃないかと下車寸前に思ったのだ。
結局そいつを見つけられず確かめる事も出来なかったのだけど、よくよく思い返せばその眼鏡友人はいま大阪に住んでいるはずだった。しかも眼鏡をしていたのだから、今さら眉間にシワ寄せて人を睨むことも無いだろう。

最近私も視力がガクンと落ちてきているのだけど、それでも眉間にシワ寄せて人を確認するような事は無い。何故かと言えば、人物を認識する際にはその人物の体型やそぶり、歩き方などが顔よりも優先されるからだ。
そうなると中学時代の我が友人は顔だけで人物の認識をしていた、ってことになる。皆さんはいかがか? 体型や所作で判断されるか、それとも顔を見てから判断されるか?

もうかれこれ4、5年前になるのだけど中学時代の同窓会があった。不思議だったのは当時の仲良し仲間を認識できなかったことだ。あれほど年がら年中一緒に遊び、時には一つのベッドで一緒に寝てもいたのに、そいつだと認識できなかった。
「お前、誰?」。昔はフェレットみたいだった体型は今やカピバラのように変容し、頭髪もほとんど無いとなれば、それで昔とオーバーラップさせろって方が無理ってモンだ。
私の方はというと中学時代とさほど変わっていないらしく(成長してないって事か?)、皆からすぐに名前で呼ばれたけど、私は当時の一番仲の良かった奴が判らなかった。名前を聞いてすぐに昔の面影を発見したけど…。
ところが女友達は全員判った。不思議だった。女の方が絶対に変わっているだろうと思うのだが、化粧で中学時代に似せて化けているのか?

先日、仕事関係の方と「最近、同窓会が多くてね」なんて会話をした。私は「きっと昔の仲間に、余計な事を考えずに話せる仲間に会いくなる歳になってきたんでしょうね」なんて話してた。
疎遠になりどんどん友だちが減っている。中には既に他界した奴もいる。近所に住んでる奴とも互いに仕事と家庭を持つことで、会う機会が減ってしまった。

訳も判らず電車車内でガン飛ばされるようなこの都会生活が、仲の良かった、そしてなんのわだかまりもない昔の仲間を懐かしく思い起こさせるのだろうと思う。
故郷にUターンして行った大学時代の友人がちょっと羨ましく思えたのだった。私の故郷はここしかないから。

だからどうせ睨みつけられるなら兄ちゃんやオッサンじゃなくて、過去に私が振った女性であって欲しいと願うのだが、それは絶対にあり得無いか

 





東京は本日、朝から雨。
何日ぶりの雨だろう。ひと月以上は雨に降られた記憶が無い。久しぶりの雨に喜ばなくちゃいけないところだけど、やっぱり雨は嫌いだ。今朝も通勤電車の中で隣りの兄チャンの傘が私のズボンを濡らした。駅に着く前に既に濡れてしまってるんだから悠然と構えていたいとろだけど、他人に濡らされるってのはやはり腹が立つ。

今年は蚊の発生が少なかったらしい。ボウフラが猛暑で茹だってしまったのかと思ったら、降雨が少なくて茹だるどころか干からびてしまうのだそうだ。だから今年は蚊が少ないのだというけど、我が家にはいっぱいいるゾ。
近所にいくつかあった池は、宅地造成で全て埋められてしまったから今ではひとつも無いはずなんだが、いったいどこから湧いてくるのか。

こんな雨の日は短パンに裸足で通勤できたらさぞかし快適で愉快だろうと思う。周囲の好奇の目を気にさえしなければ…だけど。

mataking

南の島のリゾートでは、決まって裸足での滞在を強いられる。強いられるとは言っても強制されるわけではない。強制されるわけじゃなくても滞在客が全て裸足だから、サンダル履いてる方が不自然となる。それに床が砂地の食堂なんかにビーチサンダル履いて入ればペッタンペッタンのたびに、かかとに乗った砂を跳ね上げるから実際あまりかんばしいことではないのだ。
島によっては強制的に裸足にさせられるところもある。建て物に砂を入れないために必ず裸足で、というわけだ。上の写真はその、建物には裸足で入らないといけないマタキング島のレストラン。ゲストのひとりがバースデーを迎え、スタッフ達の即席バンドがお祝いの演奏中。(画像クリックすると演奏が聴けます。ヘタだけど。)


しかし都会という文化に毒された人間には、この裸足で歩き回るという行為はなかなか抵抗感があるものだ。
綺麗な砂浜ばかりなら気にも留めないが、この裸足生活はポトリと落ちた異物を踏むこともたびたびある。ピザパイを裸足で踏んだ時を想像してみて頂きたい。思わず10cmは飛び上がろうというものだ。便所だって裸足で入るのだ。

それでも1日も過ごせば、むしろ何かを履く方が気持ち悪く感じるようになってしまう。宿泊部屋に入る時もドアの外でチョコチョコっと足だけ水で流してそのままベッドにゴロンも平気になる。この生活に慣れてしまうと今度は「革靴を履く奴の気が知れない!」ってほどになるから不思議だ。




それでも都会に戻れば私は革靴を履く。
今日も革靴濡らして雨の中を歩いてきた。











先週末、能の鑑賞会にお誘い頂いた。
わたしが能に接するのはこれで3度目。ようやっと能の良さが判ってきたような気がする。
判ったような気がするとは言っても、お稽古用の台本を見せて頂かないと聞き取れず、何を語ってるのか謡ってるのかサッパリ理解できない。古語だから致し方ない部分もあるのだけど、もともと日常使ってない言葉で理解するにも大変だってぇのに囃子方(小鼓、大鼓などを演奏する人たち)の「いよぉ~」の掛け声が大きくてますます聞き取りづらくなる。

しかし、これを700年ほど昔には普通に人々は楽しんでいたってんだから不思議でしょうがない。古語が当時の常用語だってのは頭じゃ理解できるんだが。そして700年もの間、ずっと変わらずこれが受け継がれてきていることに驚嘆する。
私が見ていたのは700年も昔に観阿弥・世阿弥が創り上げた世界で、いまだに科白も動作も昔のままってんだから、ふと自分が鎌倉時代にタイムスリップしてるんじゃないかのような幻想にとらわれた。

能鑑賞会の翌日、私はいつものようにサッカー練習にグランドへ向かった。毎週のことで同じ事をやっているようだが、実際は毎回違ってる。教える内容も異なれば集まってるメンバーも違う。
日々の生活だって、同じような毎日が過ぎていってるようだけど、やっぱり違う毎日だ。
それなのにこの能の世界だけは700年間変わることが無かったのだ。これが驚愕と言わずしてなんとしよう。驚嘆無くして観ることは、私には出来なかった。

sora

変わらずにいること、そのままを繰り返し続けることってのは苦痛をともなうものだ。
まだまだ残暑が残るグランドで、太陽が雲に隠れたときの嬉しさったらなかった。変わることなく続けること。私のような凡人には到底出来ないことだな。


先週もまた、しっかりと日焼けしてしまった。
もはや私の足は、靴下脱いでも白いソックス履いてるみたいだ。でも、これだって数週間もすれば再びもとのカモシカの様な足に戻ってしまうのだ。(←笑うとこです)



一昨日は朝からダルかったので休みを取った。てっきり夏バテだと思っていたら、どうも夏風邪だったようで昨日は頭痛がし微熱もあった。そんなわけで昨夜は菅と小沢の喧嘩立候補劇ニュースを見たかったのだけど、早々に寝ることにした(きっとほくそ笑んでる自民党)。

ところが夜半にカァ~、カァ~と喧しい声で目が覚めた。カラスが集団で鳴いている。窓から外を見れば暗い。時計を覗いたらまだ4時前だった。なんでこんな時間に集会するのか。真っ暗に真っ黒が集まってもお互いが誰だか判別も出来んし、何処にいるのかも見えんだろうに。
前にも書いたけど、夏場の我が家は窓を全開にして寝ている。だから、通行人の靴音や酔人のお馬鹿な会話などは、寝ている私の耳元にストレートに届いてくる。
以前、枕元の網戸にミンミンゼミが取り憑き、早朝からミ~ン、ミ~ンと大音量で鳴かれたときには心臓が飛び出すほどビックリして飛び起きた。枕元で目覚まし100個が一斉に鳴ったようだった。

そんなわけで昨夜はカラスに起こされてしまったのだ。田舎でもない限り何処の家庭でもそうだろうけど、我が家近隣でもカラスは嫌われ者だ。ゴミを漁り散らかすからだけど、実は私はカラスを飼ってみたいと思ってる。

小学生の頃に読んだムツゴロウこと畑正憲の本にカラスを飼っていた話しが書かれていて、カラスの知能の高さ(悪賢さ?)に驚いた。以来ずっと機会があったらカラスを飼育してみたいと思ってるのだ。
カラスなんかを飼ってると知られたら気味悪がる人もいるかと思うが、くちばしを橙色に塗っておけば九官鳥と言ってもワカランだろう。くちばしが異様にデカイのはヤマトイモ食べさせたらかぶれた、ってことにしておけばいい。

何度か行ったことのあるゴルフ場にとても賢いカラスがいて、私たちの打ったゴルフボールをくわえて持っていってしまうのだった。ボールくわえてそのまま消え去れば「この野郎!」となるのだけど、このカラスはいったんそのボールをグリーンの上にポトリと落とすのだ。
そのボールの持ち主は「うぉ! ワンオンだぁ!」と大いに喜ぶ。同伴者も喝采の嵐だ。
(※注・自然物=動物などによってボールが動かされた場合はそのままプレーを続行する。ボールが紛失した場合には、ボールがあったと思われる地点からノーペナルティでプレーする)

ところがこのカラス、そうするとゴルファーが喜ぶのを知っていてそのような行為をするのだ。で、私たちがグリーンに近づくと、まるで「ケッケッケ」と笑うかのように再びボールをくわえて何処かに飛んでいってしまうのだった。

テレビではクルミを自動車に轢かせて割って食べるカラスもCMに登場していた。それほど賢いカラスなんだから、家庭から出た残飯食ってあたりを散らかせば、ネット張られて食せなくなるくらい判りそうなもんだが……。
食べた後でゴミ置き場を掃除でもしてくれればネット外すどころか残飯も皿に盛って出すのになぁ。いっそのこと家の玄関先なんかも掃除してくれりゃあ、大好きなマヨネーズのプレゼントだったあるだろうに。

いや、そんなことより夜も明けぬうちから集団で我が家のそばで鳴くのだけは止めて欲しいのだった。




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